「お~結乃ちゃん~」


「あ、来てたんだ!」


「今来たんだ、廉がどうしても
来いってしつこくてさ」

蘭君は制服じゃなく家から
ジャージ登校していて、すこし
だらしなかった。



「そうなんだ、あ!結乃、先行かなきゃ」


蘭君を残して急いでグランド
へ向かう。


グランドに行くと、結乃以外の
実行委員全員がもう集合していた。

あの一条君でさえも。


一条君の横に何もなかった
ように行く。


「チビ、おせぇぞ」


「チビじゃない!!!デカ」


「上等だ!!!!」
鼻で笑う一条君と拗ねる結乃。



最近、すこしずつだけど
一条君から話かけてくる事
が多くなった。

ちょっと打ち解けたかな?
と、嬉しく思う。


「チビのお前じゃ、走ってもトロそうだよな~」


「結乃…走らないからね~」


全校生徒が集まるまで、校庭
で準備をしながら2人で行動
をとっていた結乃たち。

「一条君は何に出るの?」


「リレーと、借り物…」


「走れるの?」


「チビ、俺の事バカにしてんだろ?」

アハハハと笑ってごまかす結乃。


「まぁ、見とけ…っお、蘭!!」


蘭君は友達になったあっくん
とリョウと3人でガツガツと
こっちへ向かってきてる。

あっくんもリョウもそれなりに
かっこいいから、この4人が
揃うとみんなが注目する。


その3人の後ろから
美羽とミナが走って結乃の
ところに来る。