「話しないんじゃ…仕事もはかどらないよぉ…」

クラスに帰るのが嫌で嫌で
仕方ない。
できれば蘭君に来て欲しかった…
実行委員…一条君じゃなくて
蘭君が良かったな…


菜緒に頭を撫でられていると
遠くから声が聞こえた。

結乃なのに
ユノと呼ぶ。


「ゆ…の」




「ゆいのなんだけど…」

後ろを振り返ると、一条君の姿。

「良かったね」

と笑う菜緒。
少し出た涙を拭いて一条君の
前に行く。


「結乃だよ…ユノじゃない」



「え?そうだったけ…」



「天然…」


「あ…?ちげーよ」