季節は梅雨ー
もうすぐ体育祭が始まる。

その準備のため、結乃と
一条君は放課後毎日と言って
いいくらい一緒にいる。


2人でクラスの旗の色塗り…
借り物競争の品揃え…
他のクラスとも合同でしてる
けど中々進まない。


だって…一条君が何もしないから…。


あの日…倉庫で会ったときから
一条はいつもピリピリしてる。


やっぱり結乃が行ってはダメ
な場所だったみたい…


「ねぇ…一条君…」



…………………



「ねぇってば…」



……………



「もぅ…知らない!!!!」



話しても話さないなら
もう意味がないと思って
5組の教室へ逃げた。



5組には体育祭実行委員に
菜緒がいる。



「な~お~!!!!」

今にも泣きそうな結乃の顔を
見て、また一条君か…と
顔をしかめる。


そりゃぁ、そうだよね。

もう毎回の事だもん。
口聞いてくれないからいつも
5組に逃げては菜緒に助けを
求めるんだもん。

菜緒もいい迷惑だよね…