奥に進むにつれて、薄暗く
なる。足元がよく見えないため
無意識に蘭君の服の袖をギュッ
と握って、一番奥の部屋に入る。


「びっくりした?」


部屋にある、大きいソファーに
腰をかけくつろぐ蘭君。


小さなソファーに結乃も渋々
座る。


「びっくりしたよ、蘭君…人変わったようで、怖かったもん」



「学校じゃあ、あんな態度出さないもんな~……でも、あれが本当の姿♪」


結乃…これからは、蘭君に
優しくしよう。
じゃないとキレられたときが
何より怖くてたまらない。



「そうなんだ…でも、学校でも充分怖いイメージあるよ」


「あれは、廉だろ?廉は威張ってるわりに、天然な所もあるし、チームの奴らには天然リーダーって呼ばれてんだよ」


あぁ…リーダーは一条君なの…ね
でも、確かに、この2人の名前からして…威圧感MAXだよね。
早く気づけば良かった。