3月1日。
結乃たちは三年間通った
高校を卒業した。
ボロい校舎に別れを告げる。
卒業アルバムに1人ずつメッセージを書きあった。
<廉と幸せに>
<結乃はこれからもマミの親友♪>
<俺様の嫁ちゃん>
嫁ちゃん…
そう書かれた廉のメッセージ。
早く結婚したい。
そう思ってたんだよね、この頃はー。
「卒業ってあっけないね…」
誰かの一言でクラスがしんみりとした。
「絶対集まろうな」
寂しさのあまり涙腺が弱まり
涙を流すのを必死にハンカチで
拭いた。
拭いても拭いても涙が出る。
「れん~っうぅ………っ」
「泣くな~って言っても泣くだろうな…」
皆の前で堂々と抱き締めてもらう。
「一条って結乃と付き合って変わったよな!」
「結乃ちゃんとお似合いだね♪」
チラホラと聞こえるクラスメイトの声。
「ま、2人は結婚するでしょ?」
「まあね~♪♪♪」
ラブラブっぷりを見せつけながら卒業後の集まりは幕を閉じた。
「とりあえず、三年後…みんなで集まろうな!」
幹事を務めると言った陸君。
「じゃ、またね♪」
「またな!」
1人…また1人と教室から出ていく。
「マミらも出よっか」
荷物を持ち教室から去る。