廉がどうしても泊まって欲しいということで廉の部屋に入ると、
シンプルな広い部屋とご対面。
ユミとの思い出はなくて、
今は結乃との写真が飾ってあった。
はじめて撮ったプリクラも
写真も丁寧に壁に貼っていた。
「俺の宝物」
結乃を見て抱き締めてくれた。
「廉、大好きだよ」
胸の中に顔を埋めて力強く
抱き締めた。
「俺ん家の家族……おかしいだろ?」
「そんなことないよ、羨ましい…お兄ちゃんが上京してから退屈って言えば退屈だし…パパも単身赴任で帰って来ないし…」
今まで悩んでいた家族の問題
を吐き出した。
寂しかったぶん廉の家族の
温かさに心のそこから嬉しいって思えたんだ。
「寂しくなったら俺ん家来ればいい、第2の家族だろ?」
本当廉と付き合えて良かった…
仁くんにも久しぶりに会えたし
伊織ちゃんに仲良くしてもらってるし…………
麗くんも結乃ちゃんって寄って
来てくれるし…………
何よりパパとママに
「いつでも来ていい」
そう言われた時には涙が出そうだった。