私自身はあまり実感が湧いて来て居なかったんですよ。
朝早く起きて、妻は弁当を作り、何かルンルンでした。

一昨日の施設からの連絡帳にも先生からワクワクしているような自信ありげな内容が書いてありました。

そんな中で施設に到着。

目に飛び込んできた光景といえば、トラックを一周している花畑のような溢れんばかりの敷物でした。
三脚もあちこち立っていて、気が付きました。

《これはまずい、座る場所がないぞ、やられた》
実感として、彼の初舞台を間近で見られなくなると直感したのは。

急いで空いている場所を探し、見つけたのは正面からかけ離れた場所でした。
ほんの隙間があったので、申し訳ないですが、サイドの敷物を少しずつずらさせて貰い、自分達の敷物を敷きました。
最前列とはいえ、正面からみれば後ろ斜め45°の位置で横顔も見れない。
《いったい何時に来てるんだ、こんな施設でも親心は一緒なんだな、誰しも息子や娘の姿はみたいんだから。
しかし大変だな、よし来年は。》

人も集まりだし、やはり私と同じ境遇のお父さんもいっぱいいて、慌てて走り回り、場所探しをしていました。
そしてどの家庭も同じで、妻に文句タレタレ状態で凹んでいるお父さんが沢山いました。

何か気持ちを察してしまうと、辛いもんがありますよね。
皆この場にきて、始めて実感しているんですから。

入場曲と同時にアナウンスが入り、彼のクラスは一番最初に登場するようでした。