私も人の子ですから、頑張っているふりだとか、妻の前では心強い旦那だと思われたかったんです。
だから自分にも嘘をつきはじめていたんですね、どちらかというと内に溜めては、自分なら出来る筈だと言い聞かし、弱気な自分は見せないようにしていたんです。

今思えば、普段から弱気を吐くのはどうかと思いますが、やはり苦しい時は妻に打ち明ければと度々思います。
ある日父親と先生による懇親会といいますか、意見交換会があったんです。

知り合った一人のお父さんが先生と凄い討論になったんです。
内容といえば、やはり施設に通うという意味について、父兄側としてはもっとプロフェッショナルになって欲しいという要望でした。一番大事な時期だからこそ、接し方や生活内でのアドバイス等がほしい。

ただ自分の子供に対しての思いがあったんです。

まだこの時期は追い付くだろうとか普通に戻れるといった思いが皆持っていたんです。

要するに目の前で起こっている現実を受け入れられていないからこそ、誰かにすがり、又助けを求めてしまっていたんです。

話し合いの結果、無理な要望だという事に気がつきました。

なぜなら市の施設で働いている先生も医療に従事したことが無い人ばかりで、遊んだり、危険がないか見る事でいっぱいでした。

中には本で勉強したりしている先生も居ましたが、全ての子供に対応できるだけの知識取得は難しい状況だったからです。

そしてある施設をみつけたんです。