何かが私の中で囁いたんですよ、父親の跡を継いで生きた証をつくろうと。
今でも何故なのか分かりませんが、子供は父親の背中を見て成長しているんだなと。
それから不思議と躊躇いもなくどうすればなれるのか探し始めました。そして専門学校の存在を知って調べてみると愕然とする内容に意気消沈しました。 何故なら入学金や授業料などで数百万かかると知ったからです。
ただその時に私は中学生時代に思った事が浮かんだんですよ、父親や母親は目が見えなく私達兄弟の顔を見ることも出来ず私達兄弟からしたら見てもらうことも出来ない、寂しいだろうな、死ぬ前に一度奇跡が起きて目が見える様にならないかなという思いが。
家に戻りだめ元で相談しました。
父親から出た言葉に私は感無量になり涙を流しました。〔ありがとう、頑張って見ろ、お金は心配しなくていいからと。〕私は反抗期もありましたし、親に対して決していい子だとは言えないんですが、父親の言葉は重く、温かいものでした。 物凄く大変なのはわかっていましたが、がむしゃらに勉強しました。しかし今までの付けでしょうね、一時試験は全て落ちてしまったんです。後は数校ある二次試験に挑むしか無かったんです。入試にもかなりお金がかかり、浪人など出来る訳もなく本当にラストチャンスになりました。合格発表の当日がきました。