とにかく赤ちゃんを抱くことは怖かった。何故かというと落としたら大変だ、力の入れ具合が分からなく潰れてしまうんじゃないかななどホントに苦手でしたね、抱き方も分からないしね。〔手をこうしてもう片手は添えて、そのまま動かないで〕言われるまま、息子は私の腕の中で眠っていました。息も吸えず、ただ起こさないようにと直立不動の態勢が続き、もう限界、もう限界と叫びながら皆私の事で笑っていました。本当の笑顔で忘れられませんね。抱いた息子は重く、温かい、そして力一杯息をしていたことは今も忘れません。
数時間後赤ちゃんの部屋に入りガラス越しに見る息子はまた楽しく妻の身体が無事なのを確認するとずっと息子を見ていました。何時間もいて、妻に〔私の近くに居ないの?〕なんてヤキモチを妬かれるぐらいに。嬉しいという気持ちと信じられない自分の息子かと。私はかなりでかいなとか可愛いな俺の息子はとか出てくる言葉は自分でも驚くほどバカ親父でした。
次の日に仕事が終わり直ぐに病院へいくと息子が居ないんですよ。〔あれ?〕と思い、妻の病室にいくと黄疸が出たと1日光を浴びるんだというんですよ。何人かはでると言われ光を浴びて治れば大丈夫だと言われ、またガラス越しに見に行くと目にシールの様な包帯の様なものを付け、光を浴びている息子がいました。いや最悪ですよ、皆さんいいますが本当に代わってあげたいと思うんですね、親心というのは皆持っているものですね。
一日で無事症状も落ち着き、また赤ちゃん部屋に戻り私もガラス越しに戻り眺めるといった様子でした。