「…ゲーム…」
「え?」
「ゲームなら相手してやる」
それを聞いた空は、元気出したのか明るくなる。
大きくうん!と頷いて、満面の笑みを零した。
僕はその顔を見た瞬間、下に目線を落とした。
「やるなら、用意してよ」
「うん!やるやる♪」
ゲームの仕舞ってある場所を知ってる空は、すぐさま動き出した。
クルリと椅子を机の方に向ける。
ゲームを持ってきた空は、どうしたの?とニコニコしながら、僕にゲーム機を手渡す。
僕はまた目線を落とした。
空の顔を見ないように。
僕には眩しすぎる。
その笑顔は。
僕は苦手だ。
空の笑顔が。
純粋過ぎるその笑顔が。
だから、あまり見たくない…。