目線だけ空にやると、空はニコッといつもの笑顔を見せた。
僕は思わず、目線を元の位置に戻す。


「夜から謝るなんて、珍しいね♪」

「…いや、だって、僕が悪いと思った…から」


下をずっと見る。
笑ってる空を見ることができない。
眩しすぎるから。
空は僕の手を握った。
僕は驚いて、手を見てから空を見た。


「夜に教えたいんだ」

「何を…」

「『空』のこと」


空が目線を晴れ渡る『空』に向ける。
僕もつられるように、見上げる。