私は電話を切ると

「意外と積極的なのかもしれない。彼って。」


そう呟いてから授業の準備に戻った。




次の日…



10限目の授業が終わり急いで研究室に戻ろうとしていた時、後ろから声を掛けられた。



誰から声を掛けられているか分かる。




絶対に彼だ。



櫻木先生だ。



あったかくて優しい声。



私はこの声が大好きだ。



先生の人柄を表していると思う。



最初に出会った時にこの声に惚れてしまったのだ。