「お前誰だよ…ってお前橋下陸?」
「そーだけど?」
「へぇ…で?俺の琉生となにしてたの?」

そう言い放った石田の声は酷く冷たく感じた。

「だんまりか。

まぁ、いいやおい陸。」
「何だよ?石田。」
「俺のことは涼って呼んでくれ。
いずれ俺らの秘密を知るときが来るから…それに俺とも近い存在になるから…ははっ。」
「涼!行くよ!!!」
「わかってるってじゃあな。陸」
「おう」


何だったんだ…?
でも、名字が一緒ってことにはビビったけどまぁ、石田ってのはいっぱいいるからそんな違和感はなかった

でも一番気になったのは、『俺らの秘密を知るときが来る』
って言葉…。

マジなんだったんだろーな?
ま、いいや。

時計を見ると下校時刻を過ぎていた。

「やっべ!!早くしねぇと!」



――……このときの俺はまだなにも知らなかった。でもすべてを知るときがもうきたんだ。