5年前――…



「おーい!陸!!!!早くしろよー!!」
「おー!わりわり」

高校三年生、18歳、家族は普通ではない。…俺は橋下陸(はしもとりく)。んで、俺のことを呼んでたのは町田空(まちだそら)。

な、俺ら陸と空でちょうどいいだろ?
空には彼女がいて今日でちょうど1年らしい。

このときの俺には彼女って存在は必要なかった。

そんな俺を変えたのは地味な学級委員の石田琉生(いしだるい)だと知ったのは一ヶ月あとだった。


まぁ、石田は…黒縁めがねで、三つ編みで、前髪が長すぎて目が見えない。

まぁ、ほんとに地味な奴。
噂によるといじめられてるらしいけど…そんなの俺には関係ない。

「なぁ、陸お前好きな奴いねぇの?」
「あ?ああ、まあうん。」
「なんだよ…つまんねえな。」
「なぁ空」
「ん?」
「彼女って必要?」

んな、彼女が必要だったらもう全員いるっつうの。

「俺は必要かな。」
「まじかよ…」
「だってさぁ〜俺は彼女と付き合ってかわったからさ。」
「…あっそーですか。」
「なんだよ(笑)」
「そらー!」
「彼女のお出ましだ。」
「じゃな〜☆」