長い長いキスだった。
唇がゆっくり離れ、私は荒い息をしながら和也の胸に額を着けた。和也の胸も、大きく上下している。
和也は、どうしてキスしてくれたんだろう。もしかして、和也も私の事を……?
そんな風に期待してしまった私だけど……
「ごめん。俺……調子に乗り過ぎた」
頭の上で、和也の静かで低い声がした。
「ううん、私こそ……」
そう言って顔を上げたら、和也は遠い目をしていた。そして口をきりっと結び、まるで怒りを抑えているかのように見えた。
「和也……?」
「帰ろう、……姉貴」
「う、うん」
和也は、私の肩を押して離れると、すぐに背を向け車の方へ歩き出した。その間、私の目を一度も見てくれなかった。
私は、彼の後ろをとぼとぼと着いて行った。歩きながら、昔観た映画かドラマで、こんなシーンがあったのを思い出した。それは、ある不良少女が悪さをし、警察に補導されたのを父親か兄に引き取ってもらい、半べそをかきながら、その人の後ろを歩くシーンだった。
唇がゆっくり離れ、私は荒い息をしながら和也の胸に額を着けた。和也の胸も、大きく上下している。
和也は、どうしてキスしてくれたんだろう。もしかして、和也も私の事を……?
そんな風に期待してしまった私だけど……
「ごめん。俺……調子に乗り過ぎた」
頭の上で、和也の静かで低い声がした。
「ううん、私こそ……」
そう言って顔を上げたら、和也は遠い目をしていた。そして口をきりっと結び、まるで怒りを抑えているかのように見えた。
「和也……?」
「帰ろう、……姉貴」
「う、うん」
和也は、私の肩を押して離れると、すぐに背を向け車の方へ歩き出した。その間、私の目を一度も見てくれなかった。
私は、彼の後ろをとぼとぼと着いて行った。歩きながら、昔観た映画かドラマで、こんなシーンがあったのを思い出した。それは、ある不良少女が悪さをし、警察に補導されたのを父親か兄に引き取ってもらい、半べそをかきながら、その人の後ろを歩くシーンだった。