「愛実、あの生徒会長の名前、知らない?」


知りたい…知りたいよ…。


「名前は知ってるよ、名字は知らないけど」

「教えて!!」


愛実に負けないような声で、聞いた。

ぽかーんとした顔で愛実は言う。


「鈴まじで惚れたの!? まぁ分かるけど…でもあたしのタイプじゃないね」

「愛実のタイプなんて聞いてませ~ん♪」

「言ったな!?」

「そんなことより! 名前は?」

「名前は麗。名字は分かんないや」


麗……麗……。
綺麗な名前だ…。


麗先輩――


私、狩谷鈴は、麗先輩に一目惚れしました☆!