ふと周りを見ると、みんながこっちをチラチラ見ている。
ケンカでもしているように見えたのだろう。
そしてみんな、透寄りなのが視線から伝わってくる。
しょうがない…。
ここでつっかかっても、適わないな。
「透ってさ…お金持ちなんだね。」
フラペチーノと共に怒りを飲み込み、話を逸らした。
「は?」
「だってあんなに買い物…」
「…あぁ。」
透が興味なさそうに、大量の紙袋に目をやった。
「俺が金持ちなんやなくて…家が金持ちなだけや。」
?
一緒なんじゃ…?
「それって…」
「おい」
「?」
「あれ、坂本ちゃう?」
…結衣?