ある日。


 私がいつものように昼ご飯を食べようとカバンを開けると、何故か弁当がなかった。


 何故かって?


 家に忘れてきたから。





 当然大騒ぎ。




「り、綾ちゃん鈴ちゃん!お、お弁当がないよっ!」


「知らねーよ」

 綾ちゃんはそう言って大笑いする。


 鈴ちゃんは何も言わないでただオロオロするだけ。





「ほらよ」





 横から何かが飛んできた。


「焼きそばパン…?」
「やるよ。っつうか、弁当忘れる奴はじめて見たし」


 早瀬が笑いながら言った。






 早瀬…あんた反則…っ!



 何でそんなに優しいの?


 何でそんなにかわいく笑うの?







 惚れちゃうじゃん…!