「それより、2人は怪我は大丈夫なの?」
僕は言った。
「ほら、こんな包帯をグルグル巻いてあるけど、こんなに・・・・・・!」
ジンは自分で包帯が巻かれた右腕をたたくけど、ものすごくいたそうな顔をした。
やっぱり、相当なダメージだったんだ。
あの、仮面の男。なぜだろう?どこかであった感じがした。
そう。子供のころに、あった、あの、雨が降っていたあの時のような。
ーーー
僕がまだ6歳だったころ。
土砂降りの雨の中。僕は傘を持っていなかった。
お使いの途中。近くのバス停の屋根で僕は泣いていた。