リーヴスが持って来た大量の荷物は、オルティアにほとんど捨てられた



「ちぃー…
せっかく持って来たのによー」



「ゲームと漫画は旅の邪魔だからね
…そろそろ行くよ」



「え~
せめてもうちょっと空見て行こうぜ~」



屋根に座り込んで駄々を捏ねるリーヴス



「…ちょっとだけだからね」











「今日もやっぱキレーだなぁ」



「此処から見れるのは今日までなんだからね
しっかり見ておきなよ」



夜空を見上げて寝転ぶリーヴス
その隣でオルティアは座っていた



「わーってらぁ
この景色を忘れる訳ねーだろ」



「ま、確かにね」



ゆっくりと視線を夜空に戻したリーヴスの目についた物は…



「ッ!?オルティア!
行くぞ!!」


月から堕ちてくる紅い少女だった

リーヴスは直ぐさま屋根を強く蹴って少女の救出に向かう


「リーヴス!!」



一足遅れたオルティアは少女を抱き抱えて地面に着地したリーヴスを見てるしか無かった













「ふぃ~
危なかった」



「当たり前だろ!!
エスケープ使えば良いのに何で飛び込むんだよ!!」


紅い少女を抱えたまま戻って来たリーヴスを直ぐに叱り付けるオルティア