「まさかぁ!好きじゃないもん」


さっきから話題に出てくる ショウってのは同じクラスの男友達でとても仲がいい。
元気が良くておもしろい人だ。顔は普通かな?
陰で少しだけ人気があるらしいけど、かっこいいって言葉よりさわやかって言葉が彼にはあってると思う。
一緒に帰ったり、授業中に話したりと、たまに"付き合ってるの?"って聞かれたりもするほど一緒にいることが多いけど、あたし達の間に恋愛感情なんてなかった。
いい奴なんだけど、やっぱ 「友達」って感じ。


『おーいリカ!こっち!』
校舎を出ると、ショウがチャリに乗って手招きをしている。


「じゃあメグ、頑張ってね!」
『また報告楽しみにしててね』メグと別れると、ショウのところへ走った。
『ごめんな。わざわざ付き合わせて!』
少し申し訳なさそうな顔をしながら、ニコッと笑うショウ。 「気にすんな、らしくないし」
そんなショウの腕を軽く叩くとかばんをかごに置いてチャリの後ろへ乗った。