コツコツ・・・


絢音案内してもらったお陰で校舎内はほとんどわかる。



《迷うなよにゃー?》



「もー分かってる!」


うるせーな。



「あの?桜木さんですか・・・?」


「はい?」


声をかけてきたのは小柄な女の人だった。



「どちら様?」


「あ・・・あの、あの・・え・・とぉ・・」


なんだ、このもじもじサン。



「わたし2-4の担任で佐藤道子です・・・一緒に・・・教室・・・行きましょう・・・桜木さん・・・」


あーイラつくー!もじもじババア!


「あっ。はい。」


テキトーに返事する。



「じゃ・・」



コツコツ・・・




無言。



ただでさえ長い廊下がさらに長く感じるぅ!




はぁ・・・