「死者はね?生きてる人の願いを、1つだけ叶えることが出来るの。あたしは、光歌の願いを叶えに来たのよ」

それだけのために…
自分の力を使って?

「なんで、あたしなの…?」

なんで世羅は、あたしの願いを選んだの?

「それは……」

世羅がそう言いかけたところで、ガタッとまわりが揺れた。

まるで一瞬だけの地震のように。

今、ここで、あたしのまわりで、何が起きているの…?

「あたしの…タイムリミットが近づいてきたみたいね」

ふっと笑って言った。

「世羅、何言ってるの…」