外に出ると、太陽が地味に照りつけていた。

もう夏か…。

「光歌…どうした…?」

「えっ、何が?」

「いや…何でも、ない」

この時のあたしは、まだ彰の言葉の意味がわからなかった。

「あ、この辺でいいや!じゃあ、またね」

家の近くに来て、彰に手を振って帰った。

「ね、光歌…」

上から急に世羅の声がした。

「あ、いたの?」

「ね…ねぇ。あたしたち、ヤバいかもしれない」

ヤバい?
ヤバいって…何がヤバいの?

「あたしたち、消えちゃうかもしれない」