最低なのは・・・


「有菜のばかっ！！何で、美紀乃にいっちゃうの!?私がそのことでどんだけ悩んだか知ってるくせに！！」


私は泣きながら、でも、力いっぱい有菜に伝えた。



でも、有菜から返ってきたのは、想像と違う答え。





「・・・？バカなのは美来じゃん」


有菜からはぶっきらぼうな答えが返ってきた。

バカなのは、私？


「いつまで、悲劇のヒロイン演じてんの？一回フられたくらいで」


有菜は無表情で続ける。


「しかも、いつまで美紀乃に秘密にしとくわけ？いつか言わなきゃいけないんだから、私がいってもいいじゃん」


違う・・・有菜は間違ってる。


「有菜には、どうでもいいかもしれないけど、私は有菜に勝手に話されたら困る。話さないでっていったじゃん」

私は気持ちを冷静に答える。



「・・・まだ、気づかないの？あの人にとって、美来なんてただの遊び、
本カノは有菜だったんだよ？」



目の前が暗くなった。

私は遊び？本カノは・・・


私は、その場から無意識に駆け出していた。




有菜の顔が見れない。