誰もいなくなった暗い廊下。


その先にあるのが目的のミーティングルーム。


「よかったー!!あったー」

私のケータイはちゃんと机の上にあった。

見たところ大丈夫そうだ。

私は元きた道を急いで戻る。



(あれ?誰もいない)


有菜と美紀乃が待ってると思ってたため少し驚く。



「有菜ー、美紀乃ー?」


小声で呼んでみた・・・次の瞬間。



「美紀乃ー?美来の秘密知りたくないー?」

それは、目の前のトイレから聞こえてくる。


可愛くて、甘いその声は紛れもなく有菜の声だった。


(私の秘密・・・?)


心当たりはないけど、秘密をバラされるってことかな?」

トイレの中に耳をすます。


「何それ?聞きたい!!」


「あのね・・・何で美来に彼氏できないと思う?」


「んー?男の子苦手だからでしょ?」


「んんー?苦手っていうかー、恐怖症ー?」


ぺたっ・・・私は地面に座り込んだ。


「その話は・・・」