「へー、その人特進科なの?」

今あったことを、教室までの廊下で詩月に話した。



「知らないけど、偉そうではあった!」

私はまだ、イライラが収まらなかった。

「ふっ、」


詩月は軽く笑った。

どきっ、私の心が動いた。

でもわかってる。

このときめきは恋じゃないって。

これは、友達として、私に気を許して久しぶりに笑ってくれたのがうれしかったんだ。


最近、学校では「クールな詩月」が定着してたし、ちょっと心配だったりした。


しかも、私に恋なんかできるわけないんだし・・・。


「美来?どうしたの?」


気づくと詩月が私の顔を覗きこんでいた。


「えっ?あ、あはは、何で文化祭委員って真面目な人が多いんだろうね!?」

・・・ちょっと無理があったかなー

「うん、何でだろうね、芸能科の人がいるっていうのもすごいよね」


「確かにね、私、やっていく自信ないよ・・・」

何か急に、不安になってきた。

「大丈夫、美来なら全然平気だって、文化祭なんてすぐに終わるよ」


「・・・ありがとう、しーちゃん」

「・・・ ちょっと///」


詩月が照れてる?何で?

「・・・あー!ごめん!!しーちゃんっていっちゃったー(汗)」