入学式も終わり、帰りの時間になった。


もちろん、帰りも詩月と一緒。

気まずいのは私だけなのかな?

「担任の先生おじさんだったね。」

帰りの道、詩月が話題をつくった。

「んー、有菜女の先生がよかった(T ^ T)おばさんもやだけど♡」

「ははっ!若い方がいいよね」


あ、詩月が笑った。

何か久しぶりに見た気がする。

何か最近、普通なんだけど、思いつめてる様な。

「美来!」

突然詩月が私の頭を触った。

「きゃっ!!」

私は反射的によけてしまった。

「あ、ごめん、何か虫がついてたから」

そういって詩月は私の頭から手を離した。

詩月は手に小さなありんこを持っている。

男の子は虫とか普通に触れるんだなとか思う。ってそんな場合じゃない!

「あ!ごめん!!急におっきい声出して!ありがと!」

一人できゃっ!!何て大声出してバカみたい。ただの虫なのに・・・


「じゃあ、CD屋いって帰るから、ここで曲がるね。」


「 うん、ばいはぁい♥」


ここで詩月と別れた。

「じゃあ、あるなさんもデートなんでそろそろ・・・」

「待って!ファミレス行こう!みくるさんおごりで!」

私は強制的に有菜をファミレスまで連れて行った。