「ええ~…つまんない…」

つまんないって…
私は、つまらなさそうに唇をとがらせる香奈を見て思わず苦笑してしまった。


「ねねっ!悠真は明日花のこと好きなのかも知れないよ?」


「そんなわけないでしょ!初恋もまだの純粋ボーイなのに…」


そう言いながら少し期待している自分がいた。


でも私、悠真くんのこと好きでもないのに、何を期待しているんだろう…?






それから私は、毎日テニス部に顔を出すようになった。
私は悠真くんのマネージャーになったみたいに
毎日毎日、タオルやスポーツドリンクを届けた。




そして、あの紙袋とタオルは知らないうちに私の宝物になっていた。


相変わらず、私たちの関係に変わりは見えないけど、毎日一緒にいる時間が増えた。