なんでそんなこと言うの?
こんなに好きなのに、伝わってないの?
どうすれば…伝わるの?


私にはわからないよ…


「なんで…そんなこと言うの?」


葵は唇を閉ざしたまま、なにも話さない。


「ねぇ!なんで!?
こんなにも葵くんが好きなのに…
どうして信じてくれないの!?」



泣きたくなんてなかったけど、
涙を堪えることができない。


行き交う人が何事!?
みたいな目線を送る。
でもそんなこと、私にはどうでもよかった。



「じゃあなんで?
なんであの俺様なツンデレ先輩に抱きしめられてたの?」