…どうしよう…
葵、全然学校来ないよ…
やっぱり私、避けられてるのかな…
そんなことを思いながら帰り道を歩いていると、
見慣れた後ろ姿があった。
ふわふわの茶色い髪、背の高さ…それに、あの制服…
間違いない、あれは葵だ!
「待って!」
私が声をかけると葵は足を止めた。
「…先輩…」
…久しぶりに聞いた、葵の声は冷たく突き放した声色で。
私は一瞬ひるんだけど、そのまま言葉を続けた。
「どうして…学校休むの?
どうして…私を避けるの?」
ずっと会いたかった。
ずっと、話がしたかった。
「先輩、僕の事、好きじゃないでしょ?」
…思考が停止した。