『明日花様。』
…この声。
やっぱりそうだ。
今日が運命の日…
『今日で約束の7日目です。
運命の人は決まりましたでしょうか?
もし決まらない場合はずっとこの世界で過ごすことになりますが…』
「決めました。」
7日間の間に決めた。
正直、みんな大好きだよ。
…でも飛び抜けて私を夢中にさせた相手…
その人が私の愛せる人。
「それは…」
『ほう。
彼を選びましたか。』
「はい。」
『では、彼の記憶だけ復活させます。
最後に一日、デートして、思い出を作ってください。
ただし、タイムリミットは午後の6時。
それが過ぎた時は、あなたは現実世界にいるでしょう』
…そっか。
私は彼と…ずっと一緒にはいられないんだ…
わかってた。
運命の人を選んだところで別れが来ることくらい。
でも…寂しかった。
「はい。」
『それでは一日デートをお楽しみください。』