そこには私の予想通り、葵が立っていた。


「あ、葵くん!?
ど、どうして!!?」

まさに予想通りのことが起きすぎて
焦るしかない。

そんな私をよそに、葵はこう答えた。


「先輩に会いたくなったから!」


…笑顔が眩しいっ!
しかもすごく嬉しいことを…


「先輩、コンタクト似合ってるよ」


…あ、そっか。
葵は記憶がないから、“コンタクトにして”って言ったとこまでしか記憶にないんだ。


なんか寂しい…


「ありがとう、葵くん。
葵くんに勧められてコンタクトにして良かったよ!」


コンタクトもすっかり慣れた。
葵が勧めなかったら絶対することはなかったし。


「それは良かった!
…先輩はコンタクトの方が似合うよ!
誰にも見せたくないくらい。」


…誰にも見せたくない…か。
前にも同じ事言われた。
葵が記憶ないのはわかってるけど、寂しいな…