すると青山くんが大きくため息をついた。


「葉山…中村のこと、本気で好きなんだな。」


「あぁ。」


「…それなら、中村のこと大事にしてやって。
お前らのことは見逃してやる。」


…本当に…?
本当に見逃してくれるの?


「ただし、俺以外の奴に見つかった時こそもう終わりだ。
そのことを覚えとくんだな。」


…青山くん…
本当はとても良い人なんだね。
ありがとう…


「明日花のことはなにがあっても俺が守るよ。」


「絶対だぞ!葉山!」


「わかってるよ。」


…よかった…
危機を乗り越えることができて。


その後青山くんは去り際に私の耳元でこう言った


『葉山がお前のこと本気じゃなかったら俺、本当に先生たちに言いふらすつもりだったよ。
良かったな、愛されてて。幸せになれよ。
そして、テストにラブレターじみたことは書くなと葉山に言っとけ。』


…み、見てたんだ…
だからここに来たってわけか…
青山くん、恐るべし。


そう思いながら青山くんが出て行くのを見送って、
先生の方を向くと、冷笑を浮かべた先生が立っていた