「…あ、青山くん!?」


見られてはいけないことを青山くんに見られてしまった。

どうして…青山くんが…っ!?

青山くんはこちらに近づき、私と先生を引き剥がす。
そして青山くんが先生をすごい形相で睨みつけ、先生の胸倉を掴んだ。


「お前…っ!
先生がこんなことして良いと思ってんのかよ!」

声を荒げる青山くんに対して、先生は至って冷静。


「先生にこんなことするもんじゃない。
青山、その手を離すんだ。」


「…っ!
先生ぶってんじゃねぇっ!!」


青山くんは先生に殴りかかろうとする。
私は青山くんを止めた。


「…青山くん!やめて!!」


私の声に青山くんは動きを止める。


「…私が…私が先生を好きになったの。
だから先生は悪くない。」


「中村…お前、先生に騙されてるんだよ!
目を覚ませよ!!」


…最初はすごく嫌だった。
好きでもないのにキスされて。
でもいつしかそのキスに酔いしれてる私がいて、
気づいたときにはこんな好きになってた。



「騙されてなんかない。
もし仮に騙されてたとしても、私の気持ちは変わらない。
私の先生に対する、好きって気持ちは…」


これが私の本音だった。


「明日花…」

先生が私をそっと抱きしめる。

すると青山くんが口を開いた--