ついに…来た。
私の努力の結果がわかるとき。
「それではテストを返す。
順番に取りに来い。
青山---」
みんなが呼ばれるごとに増す緊張。
私はもう、願うことしか出来なかった。
「中野。---中村。」
ついに…来た。
「はい。」
「…よく頑張ったな。」
耳元で囁かれたこの言葉。
私は久しぶりに聞く先生の声に激しく胸が鳴っていた。
そして--
「明日花、化学何点?」
私は満面の笑みで答えた。
「100点!」
そう、私は化学のテストで100点を取った。
「うっそ!
見せて見せて!」
…見せることはできない。
なぜなら、点数の横にこう書いてあったから。
“100点おめでとう!
これでついにいじりがい、なくなっちまったな!
でも、よく頑張ったよ。
今日、放課後に科学室来いよ。
たっぷりご褒美やるぜ?”
と。
「ごめん、もう100点だから見直ししなくて良いかなって思って仕舞っちゃった。」
「あーあ。これだから100点は…
余裕でいいよねー」
…はははっ。
これも先生のおかげ。
ありがとう…今日、行こう。
そして気づいてしまった自分の気持ちを伝えよう。
“好き”って気持ちを…