「ずっと気づいてた。翔先輩の心が私に向いてないことくらい
でも、あきらめたくなかった。」


「香奈…」


香奈は…優しくて、かっこよくて、強くて…時に繊細で。
ずっと先輩の心は香奈にあると思ってた。


「誕生日に振られるなんてね。」


「…香奈、香奈っ!
私たちは何があってもずっと一緒にいよ?
辛いことがあったら半分こ。
今は私の前で…泣いて良いんだよ?」


私がそう言うと香奈は堰を切った様に泣き出した。
次は私が頑張る番。

振られても良い。
思いを伝えなきゃ、始まらないから。


「香奈、お誕生日おめでとう。」

私は香奈の首もとにクローバーのネックレスをかけてあげた。


このクローバーのネックレスは友情の印だ。