ドンッ

私は誰かとぶつかってその場で転んでしまった。


「いったぁ…」

「…よそ見をしながら歩くな。迷惑だ。」

「す、すみません!」


…この人は…


そうだ。同級生の…松田秀哉(しゅうや)。
無口だけどイケメンで、成績優秀。
でもどことなく冷たい印象でだれも近づかない。


…でも素の彼はイケメンで…優しくて…
キャー!!!


私はニヤケる顔を必死で我慢した。


「なぜニヤケる?気持ち悪い。どうして中村は頭良いのに他のことはバカなんだ?」


あれ…?
私の名前知って…?
あ、そっか。同級生なんだから名前は知ってて当然だよね…


それにしても…ひどい言われよう…


「…松田くん。なにもそこまで言わなくてもいいんじゃない?」

「俺は正直なことを言ったまでだ。」

「え…?あ、ちょ…」


松田くんはそのまま去っていった