私はそのまま、逃げるように家に帰った。


家で足の治療をしようとしたとき…


あ…青山くんのタオル…


私はそっと、そのタオルに触れた。
…青山くん…あんなに毒舌言って…私のこと嫌ってるのに、
どうしてキスなんて…


それに、私は青山くんのこと好きなんかじゃない。


保証はないけど、好きではない。
そんな気がする…


このタオル…返しづらいな。


そのタオルを足首から外すと、
ふんわり青山くんの匂いがした。


…自分の感情、青山くんの真意がわからなくて私は一日中悩み続け、そして泣いた。