数10分後。
簡単なカップケーキの生地を作り、
紙コップに移した後、レンジでそれを温めた。
それを見ていた松田くんが呟いた。
「手際がいいな。」
「そんなことないよ。
カップケーキはお菓子の基本だからきっと松田くんでも作れるよ。」
「…そうなのか?」
ふふ。
松田くん、興味津々じゃん。
「そうだよ。
今度一緒に作ろうか?」
「…考えとく。」
…松田くん、可愛い。
関わる前はあんなに怖いのに。
そのときちょうど、レンジの出来上がりの音が鳴った。
「出来た!」
私は出来立てを手に取り、松田くんに差し出した。
「温かいうちにどうぞ。」
「さんきゅ。」
松田くんは私の作ったカップケーキを食べ出した。
…どうかな…?
不味くないかな…?