《・・・もしもし、莉乃か?》


やっと電話に出た。

でもその相手は――・・莉乃のお父さんだった。

お父さんの野太い声が妙に耳に残る。

莉乃のお父さんはとても怖い。

なので今莉乃は緊張気味。

めったに家に帰って来ない時が多いけど、家に帰ってくると制限がある。

そして今日――・・お父さんが帰ってくる日だった。


『・・・あのね・・・? 今日、遅くなっちゃった事・・・謝りたいの・・・。ごめんなさい・・・』


怖くて膝がガクガクしてしまう。