「いっ…!……だ、だあれ?」


強い力に思わず顔が歪む。

手は腕を掴んでいて爪が食い込みそう。

莉乃は下から上に視線を移すと……見覚えのある顔に出逢った。


「……な、長谷くん?」


帰ったはずじゃ…なんて考えていると長谷くんが汗だくなのに気付いた。

そして服は学校の服じゃなくて私服。