現実を突き付けられ、莉乃は呆然とするしかなかった。


――――・・ズキンッ・・・


ずっと胸の奥が痛くて心が取られたような感じがした。

それからしばらく経ち、車は止まった。

あれから何を話したのか、どこまで行ったのかよく覚えていなかった。

ただ...視線が定まらず、ボーっとしていた。


「 莉乃。ここに西の巫女と約束した場所があるんだ 」


まだフラフラする足を使い立ち上がる。

頭が痛いけど気にしない事にした。

莉乃は顔を上げる。


「 で、デカイ...!! お城みたいな所だねっ! 」


ビックリし過ぎてテンションがアップする。