唾を飲み込む音と父の言葉だけが車内の中に響いているような気がした。


「 もちろん、両思いじゃないと失わないし、わしは母さんと結婚して霊力を失ってしまった... 」


――――・・そ、そんな・・・っ!

だから・・・だからあんなに恋愛には厳しかったの?


莉乃の父は莉乃が小さい頃から恋愛には厳しかった。


『 付き合ってはならんっ! 』


前まではただの親バカかなぁ?なんて思ってたけどそうじゃなかった。

初めて聞かされる真実に莉乃は震えが止まらなかった。


――――・・じ、じゃあ、涼太くんの事も諦めなきゃダメなの・・・?