その様子を見ていた父がずっと莉乃を見ている。

莉乃は目を逸らさずに父を見続ける。


「 すまん、すまん。ちょっと切羽詰まってたよ 」


――――・・切羽詰まってるのは見ていて分かるんだよ?


「 急にどうしたの? そんな事聞いてくるなんてお父さんらしくないよね? 」


笑顔だった父の顔は急に真剣になり莉乃は思わず背筋を伸ばしてしまう。

そしてお父さんの言葉からとんでもない言葉を聞く事になるのだった。


「 恋をすると巫女は・・・霊力を失ってしまう... 」


――――・・ゴクリ・・・


「 霊力・・・を? 」