少しだけ身体を揺らしてみるとグラッと揺れて木に寄りかかったままだった身体が芝生の上に倒れた。

その拍子で女の人はパチッと目を開けた。

莉乃の顔を見ると後ろにガタガタと下がった。


「 あ、あなた誰? 人間の形をした幽霊!? 」

「 ゆ、幽霊? もしかしてあなたが西の巫女ちゃん? 」

「 え・・・? 」


そこで莉乃のお父さんが間に入ってきた。


「 あ、美菜ちゃんだね。元気だったかい? 」


父親の優しい笑顔に莉乃はビックリして倒れそうになってしまった。