「あんなぁ達也ぁ・・」

僕が聞こうとしたとき、

「春樹あの雪江って子に惚れたやろぉ?」

・・・惚れた?
惚れるってなんや?

「惚れるってどんなんやねん?分からんねん」

「君はほんまにお子ちゃまか!!今日のお前見てたら誰でもわかるで、雪江ちゃん見てたら真っ赤っかなるし雪江ちゃんが欲しがってるって知ったら人形とりたがるし!!」

すげぇ!!!
こいつ僕が相談しようとしたこと全部知っとる!

「そやねん・・!なんかあの子見てたら熱出てきたんちゃうかってぐらい熱なるし、でも笑ってる顔見たなってくるねん。僕病気か!?」

・・・キキィ!!

急に達也がチャリンコを止めて笑い出した。

「ハハハ!ほんま気付いてないんかいやぁ!まぁ病気いうたら病気やなぁ!!
春樹は雪江ちゃん好きなってもうたからそんなんなんねん。」


・・・好き?
こんなんなるんがそーなんか!!!

僕は人を好きになったことが無い・・・
だからどんなんが好きなのか分からなかった。


なぜか今までかかっていた胸のモヤモヤがとれた気がした。

「そっかぁ!こんな気持ちなるんが好きってやつかぁ!」