『指輪…』

『これで、式は終了』

『修ちゃん…うぅ…』

百合は涙を我慢できなくなって僕に抱き着き泣いた。

『百合。一生大切にする。一緒に幸せになろうな』
と言うと、首を縦にふりもっと泣いた。

すぐに婚姻届けも出して、病室の札も“築山百合”になった。

百合はとても嬉しそうにしていた。

色んな所に行って思い出を作る事は難しいけど、そんな事はどうでもいい。

ただ百合と僕が一緒に居る。

その事に意味があるから…


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