「先生、ですよね?真壁先生、ですよね?」 「はい?お前、何言ってんの?俺は俺だろ?」 「だって、だって……」 私の頭の中はグチャグチャになってる。 目の前にいるのは、先生じゃないみたいだけど先生で……。 「変なこと言ってねぇで行くぞ」 先生はそう言って、さっさと歩き始める。 「待って下さい!」 私は慌ててベンチから立ち上がり、先生のうしろをついて歩いた。